ようこそ!~うんちくコラム~
東海支部大野先生の長野式を織りまぜたうんちく集
治療室近況報告
60代男性 主訴は右大腿部の神経痛と左手指の痺れ。
2ヶ月前に間質性肺炎で入院していたという。
脈状は細くて潤い感のないザラザラしたような脈(渋脈?)
その他所見は天ユウ、胸鎖、左天枢の(+)
処置は扁桃、肝実、筋緊緩和、坐骨、C6、7、T3,11、L1,2,4 帯脈。
治療後、何よりそれまでの息苦しさからの解放に喜ばれる。
主訴の症状もさることながら、間質性肺炎による息切れ、息苦しさ、全身疲労感が強く
動き歩くことも辛かったといいます。
間質性肺炎は肺胞のまわりにある毛細血管の多い壁(間質)におきる肺炎で
肥厚して肺胞を圧迫したり歪めたり、また繊維化して硬化していきます。
進行すると肺活量が著しく少なくなり、肺としての機能が失われていきます。
息切れや疲労感は酸素不足から引き起こされていると思われます。
あのザラザラとした脈状もそんな酸素不足を表していたのでしょう。
主訴とした症状もそのような身体的背景との絡みも十分に考えられます。
また、皮膚面が微妙なべたべた感があり、聞けばやはり血糖値も高いといいます。
(以前、長野先生が皮膚のべたべたは糖のとりすぎと言ってました。)
ただしこの患者さんに関しては肺炎の治療薬の副作用で血糖値が高くなることもあるとも聞きますので治療薬によるものかもしれません。
いずれにせよ、この高血糖も神経痛、関節痛、痺れなどのバックグラウンドになりますね。
その後も数回治療しておりますが、息切れや疲労感が楽になってきたことで動けるようになり、
散歩やスポーツセンターなどで身体を動かしているそうです。
間質性肺炎は難病で特定疾患とされております。
また様々なタイプもあるようで原因もはっきりとしていません。
治療もステロイド剤、免疫抑制剤が主となるようですが副作用もあるし、治療効果も十分とは言えないようです。
今回は特に肺炎の為の特別の処置というのをしたわけでもなく、
いつもどおりの長野式スタイルで所見にあわせて治療しただけです。
鍼灸の全体治療が難病患者の症状緩和とQOL(生活の質)の向上に役立つ有効な治療であると再認識しました。
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025 東海支部 大野倫史 平成20年 1月
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