ようこそ!~うんちくコラム~
東海支部大野先生の長野式を織りまぜたうんちく集
アトピー性皮膚炎や蕁麻疹など皮膚の症状に対して皮膚科処置(肩グウ・築賓)の施灸を行います。特に肩グウは多壮灸です。
しかし、時々施灸を嫌う患者さんがいらっしゃるのでその場合は皮内鍼をするのですが、私は最近、先に肩グウに浅刺雀啄を丹念にするようにしています。
すると何人かの患者さんが肩グウの浅刺雀啄で目と鼻に心地良く響き、目、鼻、頭がスッキリしてきたと言いいました。自分でも試しに肩グウに処置してもらいましたが(偶然かもしれませんけど)スッキリした感じがしました。(処置した全ての方に有効であったわけではありません)
ここで肩グウという経穴をあらためて確認してみたいと思います。
素問では「臂を挙げて肩上陥なる者」、十四経発揮では「肩端両骨の間、陥なる者の宛々たる中に在り。臂を挙ぐれば空あり」とあり、肩峰と上腕骨頭の間に取ります。
肩グウはもちろん手の陽明大腸経の経穴ですが類経に「手の太陽陽明陽キョウの会」とあり、大腸経・小腸経・奇脈の陽キョウ脈が会し、一説にそれに加えて胆経もここに会するといいます。
このようなところから見ても肩グウは作用の強い経穴なのでしょう。
鼻に対しては大腸経ですから「迎香」へ流れているでしょうし、目に対しても上記の全ての経脈の流注が目に絡んでいるのでスッキリ感があっても当然と言えば当然なのかもしれません。いずれにせよ、本来の目的以外にこうした付加価値がついてくるのは大歓迎です。(副作用では困りますが)
ちなみに築賓は腎経の経穴であるのと同時に陰維脈のゲキ穴であり、また下毒の特効穴でもあります。
皮膚は肺、大腸に属すると言われるように大腸経には合谷や手三里、曲池など古来より皮膚症状に有効な経穴が多く、肩グウはその代表格でしょう。昨今では皮膚症状と腸内環境との関連性を示す説もたびたび耳にしますし、その改善のためにプチ断食などで下毒を進めるといった方法もよくあるようです。
肩グウと築賓のセットの処置は腸の機能や運動の活性化および腸内環境の改善、下毒の促進などの背景があって皮膚症状に効を呈しているのかもしれませんね。
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018東海支部 大野 平成18年 7月
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