ようこそ!~うんちくコラム~
東海支部大野先生の長野式を織りまぜたうんちく集
たびたび顎関節症を引き起こす患者さんがいます。
顎関節症に対して「わが30年の軌跡」では
「顎関節の障害は、その原因を追究することが重要である。その部だけの治療では消失させることは出来ない。即ち扁桃の弱体化によるもの、内分泌異常によるもの、カルシウムの不足による骨の脆弱化によるもの等、その症状に対する治療とともにその原因の治療が必要である。」とあります。
原因を追究ということで各所見を診ていきますが、気になる随伴症状があります。
それは肩こり、偏頭痛、目の奥の痛みなどですが朝起きたときに特に感じているということです。
そして朝起きたときから疲労感を感じているといいます。睡眠状態を聞いていきますとぐっすり眠れていないようです。
どうやら「歯軋り」はしていないようですが「食いしばり」をしているようです。
睡眠中の食いしばりは(歯軋りも同様ですが)目が覚めているときと異なり、大脳皮質の働きが抑制されるため、噛む力のコントロールがうまくいかないようです。
そのため奥歯では70kgほどの力で噛んでるといいます。
ちなみに食事のときなどは約10kgほどなのでかなりの力であることがわかります。
それだけの力で噛み続けるわけですから顎や頭、頚肩などの筋肉が疲労し、また凝ってしまいます。
そして顎関節にもかなりの負担がかかってしまいます。
また、平時の眼圧は正常なのに、このときの緊張により眼圧が上昇して引き起こされるのが、正常眼圧緑内障ではないかという話も聞いたことがあります。(真偽の程はわかりません)
ではこの「食いしばり」(歯軋り)の原因はなんでしょうか。
歯並びや噛み合わせなどあるとは思いますが、心因的、性格的な要素も非常に多いと思われます。
ガムを噛んだり、何かを噛むことによってストレスを緩和させるといった実験や研究もあるようですので自己防衛的に食いしばりをしているのではないでしょうか。
「30年の軌跡」のP292.症例3などはその典型といえるでしょう。
脈状で言うなら「細・緊・数」「細・緊」「緊・数」などですね。
おそらく日中も緊張しやすい、ストレスが多い、時間に追われている、攻撃的、神経質、完全主義的である場合が多いと思います。
このような場合、性格的なところまでは無理にせよ、症状改善のためには「S(F).U.尺」等によって神経的な緊張を緩めていくことが非常に重要になってくるのです。
***************************
011東海支部 大野 平成17年 5月
|
|